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ウチの最新の全方位パノラマ写真撮影器材全紹介(カメラ篇)


さて、ちょうど先週末にゴニョゴニョしてた作業も一通り終わって、ウチの360x180°全方位パノラマVR写真撮影機材のリニューアルが終わったので、お披露目も兼ねて、昨日からこのブログで紹介しています。
昨日の記事は、こちら。

ウチの最新の全方位パノラマ写真撮影器材全紹介(レンズ篇) - Panoramania, DIARY

で、本日は、悩みに悩んだ「カメラ篇」をお送りしたいと思います。

まずおさらいを。
ボクが要求する全方位VR写真の撮影のための機能は、以下の通りです。

  • 露出設定がマニュアルで撮影出来る
  • AEBが±3EV/5枚までの撮影が出来る
  • AEB撮影時のキャッシュに余裕がある
  • メモリーカードが取り出しやすい
  • バッテリーが取り出しやすい
  • 高感度ノイズが少ない
  • iPhoneでシャッターを無線制御で切れる
  • マニュアルホワイトバランスが簡単に設定できる
  • レンズは重くても良いがカメラボディは軽い
  • パノラマ雲台はモジュール式

これ、殆どがカメラの機能なのよね。
逆に、要らない機能も考えてみましょうか。

  • パノラマ雲台に常に装着してるので手ぶれ補正不要
  • マニュアルフォーカスなのでAF測距点不要
  • 角度毎にAEB分しか撮らないので、連写性能は不問

どれも今の高額なカメラがウリにしてる機能が、ことごとく不要です。


ただし意外と欲しいのは、連写性能で使う「キャッシュメモリー」。

ウチらパノラマ屋は、通常の連写撮影をしない代わりに、HDR合成のためにAEBで大量枚数のブラケット撮影をしたりするんですが、一度に5枚とか9枚とか撮影すると、メモリーカードに書き込みが間に合わないことがあったりします。なので基本的には高速書き込み可能なメモリーカードを使用することが一番なんですが、AEB連写時のキャッシュがあるカメラがあれば、とても嬉しかったりします...が、そんな性能、スペックシートに載ってないんですよねぇ(泣)なので、実は高速連写をウリにしてるカメラを出来れば使いたいなぁ、とか思う次第であります。


あと、無線リモート撮影は、とても大事です。
業務での全方位撮影では、撮影者の映り込みは御法度中の御法度。何が何でも待避しなければなりません。カメラのタイマー機能を使い、10秒待ってる間に逃げるという大変な技もありますが、そんな面倒なことやってられないので、映り込まない程度の離れた場所からの無線制御は必須です。そう、AEBの長押しシャッターさえ出来ればイイんです。ちなみに画像転送は要りません。AEBで山のように撮るのに、いちいち転送してたら時間がいくらあっても足りないです。でも、そこがネックになるとは、この条件出しの段階では想像も付きませんでした。
なお、無線の種別としてWiFiとBluetoothがありますが、遮蔽物に弱いBluetoothよりは出力の強いWiFiの方が、有難いんですが...さぁ、どうなることやら。


この2つの機能は大事な機能として押さえつつ、他の要望も備えたカメラとなると、なかなか選ぶのが大変です。


まぁ大前提として、センサーサイズをフルサイズにするかAPS-Cにするかマイクロフォーサーズにするか、そこから悩むんですけどね。
解像度や色再現性を考えるとフルサイズは非常に魅力的です。出来れば欲しいです。でも、パンフォーカスで撮ろうとするとかなり絞らないといけないので、悩ましいです。

ボク自身はただのパノラマ屋であって、"カメラマン"でも"フォトグラファー"でも何でも無いので、全方位パノラマ以外の撮影をすることが無いという前提に立った時、フルサイズは少々手に余る感じかなあ?と思ったりしました。そこまでのコストを掛けて撮影するようなものでも無いですし。

今まで使っていたのが、普段使いがCanonのEOS KissX4で、仕事使いがCanon 7D MarkIIです。
レンズはSIGMA10mmF2.8対角魚眼レンズです。

となると、やっぱりココは、使い慣れたセンサーサイズの方が良いのかなぁと思い、選択肢をAPS-Cに決めました。


そこで、要らない機能を削るだけ削って、欲しい機能だけがあるカメラに特化したら、2つのカメラが残りました。

ひとつは「SONY α6300」。
もうひとつは「FUJIFILM X-E3」でした。


α6300 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー
http://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-6300/


FUJIFILM X-E3 | 富士フイルム
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_e3/

前者はなんといっても、APS-Cミラーレスの開拓者DNAを持ちつつ、独自開発センサーによる高ISO感度撮影が大きな武器になってるカメラ。
後者は"写真"を知り尽くしたメーカーとしての色再現性がずば抜けているという、カタログスペック外の評判が頗る高いカメラです。

X-E3の方が若干高いのは目をつぶって、お互いを比較しました。

カタログスペックはほぼ同じ。

撮影サンプルでは、色の好みはα6300の方が良いかな。
撮って出しJPEGの完成度は、圧倒的にX-E3。これはもう"現像要らず"の評判そのまんまです(笑)


リモート撮影は、間違いなくα6300なんです。何よりWiFiが使えるのが本当に嬉しいです。薄い壁越しにリモート制御出来るのはBluetoothに無い大きなアドバンテージです(Bluetoothは遮蔽物があると近距離でも遮断してしまいます)。拡張性も「PlayMemories Camera Apps」を使ってカメラ内にどんどんアプリを追加出来るので、使えるかなぁとか思っていましが...が、実はデフォルトの無料アプリや有料のも含め、ボクの用途に使えないモノばかり。デフォルトの「スマートリモコン」ではAEBにすら対応してませんでした。せっかくWiFiが使えるのに、本当に勿体ないです。
一方X-E3は、リモート撮影はBluetoothとWiFiの両方による制御が可能ですが、やっぱりコチラも画像転送が前提の基本機能。AEB対応はしてますが、設定がとっても面倒でした。

そうなるとリモート制御は結局、ボクが今まで使ってたSmartTriggerを使うしか無いのかぁ...困ったもんだ。


あとは...レンズがCanonEFマウントということもあって、レンズマウントコンバーターも買わなければなりません。その際の選択肢が多い方は...はい、α6300ですね。こちらはさすがに一日の長がありました。メジャーマイナー高額安物なんでもありました。逆にフジのXマウントの方は、選択肢が非常に少なかったです。


そんなこともあり、結局決めたのは「α6300」でした。
結局のところの決め手は、筐体のデザイン。X-E3は、余りにも"写真機然"とし過ぎてました。ボク自身が写真技術に対するコンプレックスがあるもので、パノラマ撮影をするだけなのに「写真機を使ってる」感が、どうにも違和感がありました。"カメラは所詮、レンズの添え物"というボクの感覚に近いのは、α6300だったのかな、と。


α6500にしなかったのは、ボクの欲しい機能では、6300も6500も全く同じスペックで、しかも6500にしか付いていない「手ぶれ補正」も「タッチパネル」も全く不要な機能だったからです。そんなところにお金をつぎ込むなら、別の何かにお金を使いますって(笑)


今回はヨドバシカメラ京都店の店員さんを捕まえて、2時間ぐらいレクチャーを受けて、どっちにしようか考えてました。勿論、SONY出向スタッフと富士フイルム出向スタッフの両方に訊きましたよ。
すると、α6300の方が、ボクにとって良い機能がいっぱい付いてました。

  1. カスタムボタンの設定の柔軟性が圧倒的でした
    特殊な撮影技法である全方位パノラマ写真の撮影では、欲しい機能を呼び出すのに、苦労することが多いです。 そこでカスタムボタンの設定は有難いんですが、一般的なカメラは2つぐらいしかカスタム呼び出しできるボタンが付いてなかったりしますが、α6300はほぼ全てのボタンをカスタマイズ出来ますので、使わない機能のボタンを別の機能に替えることが出来ます。現状では(C1)に「MFアシスト」、(C2)に「サイレント撮影」、そしてAF/MFAEL切換レバーに「ホワイトバランス設定」を当てています。
  2. モバイルバッテリーからの外部給電が可能でした
    他のカメラでコレが使えるのを、ボクは知りません。最近のSONYのカメラの中にはUSBケーブル経由での外部給電が可能になっています。これが本当に有難い。カメラのバッテリーって専用充電器が必要じゃないですか?でもモバイルバッテリーってUSB電源プラグがあれば充電出来るんですよ。これ、大事!しかもギガピクセルパノラマとかの長時間撮影時にもバッテリー落ちの心配が要らないのも有難いです。さらに"給電"なので内蔵バッテリーを一時バッテリーにすれば外部バッテリーのホットスワップも可能です。良いこと尽くめです。但しこの機能、SONYでは次期開発機には載らない可能性もあるかも、ということなのでα6300を今のうちにもう1台買っておくのも、手かと思っていたりなんかしてたりして。ちなみに、USBケーブルは付属品だと問題なく給電できますが、他のケーブルだと出来たり出来なかったり、いちいち検証が必要です。
  3. 無音シャッターの設定も出来ます
    イベントなど公共の場で撮影する際、AEB時のウルサい連写音を全方位に渡って何度も響かせるのって、撮ってる側もすごく気にします。心苦しく思っています。それを響かせることなく撮影することが可能になるなんて...有難いです、ホントに。

そんな感じで仕上がった撮影セットが、こんな感じです。
ま、昨日あげた写真ですけど、再掲載します。


この機材のオブジェクトVR(水平6面/鉛直5面)はこちら。
360x180° Spherical photo shooting system 2018 (Panoramania Inc.)

さぁ、レンズとカメラが決まりました。
次は、全方位パノラマ写真撮影に間違いなく必要な「パノラママウント(回転雲台)」の選定です。

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明日もお楽しみに!



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