本ブログの前身である「QTVR Diary」は、世界でも類を見ないパノラマ関連情報専門ブログとして、リソースの少ない日本だけでなく海外からも注目を浴び、国内外のメーカーからの情報やソリューションサンプルの提供を受け、パノラマ業界の専門情報をどこよりも早くお届けしていました。

今後ますます増え続けるパノラマのニーズに対応すべく、多くの方々にパノラマを楽しんで頂けるよう、様々な情報を今まで以上に発信してまいります。本ブログも引き続き、ご期待ください!


STYLYが6月30日まで「Photogrammetry Award 2019」作品募集中

このブログではあまり良い印象がないフォトグラメトリーという言葉。
よく紹介しているのは、MatterportというWebサービスです。

3D Camera and Virtual Tour Platform - Matterport

専用スキャナー(水平モーター回転式全方位撮影カメラ&赤外線センサー)を使ってクラウドレンダリングを行うサブスクリプションビジネスモデルの、余り気軽でないWebサービスです。360°カメラで撮影されたデータを使ったヴァーチャルツアーコンテンツのWebサービスならそんなに珍しくありませんが、わざわざレーザースキャナーを使って3次元計測することに意義があり、コンテンツの中に俯瞰で見る3次元立体図があります。まさにコレに使われている技術が「フォトグラメトリ」です。ただしこのサービス、専用スキャナーが高額な上、コンテンツを作るたびに料金が発生するので、試作したくても出来なくて本当にもどかしく、そこが余り普及していない大きな要因だと思います。サイトも日本語化されていて、日本国内でのサービスも開始されていますが、積極的に使われているという話は、余り聞きません。下は、Matterportのサイトのギャラリーページにあったユーザーコンテンツの一つです。


フォトグラメトリという技術そのものは、隣り合う写真から三角測量的に空間要素を抽出し、その写真枚数を大量に用意することで空間そのものを3Dデータとして構築し、さらに撮影した写真をマッピングすることで3D空間なのに実写そのものという、非常に素晴らしい実写三次元空間データを生成する技術です。
(三角測量という言葉は、空間位置を計測する基本技術です。Wikipediaがとっても分かりやすいでしょう。[→LINK])

さて、そんなフォトグラメトリ技術が最近では、VRブームの影響からか制作ソフトウェアが充実し、さらに改良の進化速度が上がってきて、プロ用で無く一般に使えるレベルにまで簡素化され、普及しつつあります。
フォトグラメトリ技術で生成されるデータは3DCGデータですので、あとはVR空間開発環境に持って行けば、PCブラウザ上だけでなくヘッドマウントディスプレイ(=HMD)内で閲覧することも可能です。

そうすれば、従来ボクらが作ってきた360x180°全方位VR写真とは違い、実写全方位VR空間なのにウォークスルーが可能になるという、夢のようなソリューションを産むことが可能になります。これはまさに全方位VR写真の正統進化だとボクは思っていて、THETAのような簡易全方位カメラやギガピクセルパノラマ撮影データなどのような1点視点実写VRコンテンツとは一線を画した、次世代の全方位VR写真のあり方として、今後ますます主流になっていくことと予想します。


そんなフォトグラメトリは、今は未だポピュラリティが得られていませんが、その普及の一助となるコンペの募集が始まっています。それが、本日ご紹介する「STYLY Photogrammetry Award 2019」です。


STYLY Photogrammetry Award 2019 | STYLY
https://styly.cc/ja/awards/styly-photogrammetry-award-2019/

STYLYは、ウェブサービスです。「ブラウザ上でVR空間を構築させることが出来る」という目的で、東京の新進気鋭のVRベンチャー「Psychic VR Lab」が展開しています。
(ブラウザはChromeのみです。他のFirefoxやSafari、IEやEdgeではいつまで経っても表示されません。)

  1. フォトグラメトリ制作ソフトで3次元データを作る
  2. UnityでVR空間内に配置してアセット化する
  3. STYLYにアップする

という一連の流れでアップロードされた作品から、優秀作品を選定しようというのが、今回のコンペです。

  • テーマ:フォトグラメトリでアートを創り出せ
  • 応募期間:2019年5月21日(火)00:00~ 2019年6月30日(日)24:00
  • 参加条件:どなたでも、何点でも応募可能です(グループでの応募も可能)。無料です。
  • 応募要項:応募前に、AWRDページの応募要項を必ずご確認ください。
  • 最終審査結果発表(審査員賞/LookingGlass賞/STYLY賞選出予定):2019年7月初頭予定
  • Exhibition:2019年7月初頭予定
    会場:TIMEMACHINE
  • 審査員:谷口暁彦、龍 lilea、LOOKING GLASS FACTORY

サイト内のサンプルをご覧いただければ、ボクの興奮度が分かると思います。
マウスドラッグのパンチルトだけでなく、ズーム動作で前進後退が出来ます。
今まで実写で出来なかったウォークスルーがガンガン出来るのが、気持ちよくて気持ちよくて...もう後には戻れないかも、です(笑)

さぁ、これだけ興奮してしまったら、作りたくなってくるのが、人のサガ。
そこで、STYLYのTipsページには、フォトグラメトリに関するタグが用意されていて、初心者のための制作ソフトの使い方がとても分かりやすく解説されています。

Photogrammetry | STYLY - VR creation platform

初心者向けに、手のひらサイズの小物を被写体にして、その周りをまんべんなく大量の写真で撮影し、そのデータを使って、オブジェクト3DCGデータを作るところから、始めています。制作ソフトの殆どがWindows向けですが、Mac向けのもあったりします。
さらには、建造物の空間を撮影して3DCGにする方法も、その撮影から3DCG化まで非常に丁寧に解説しています。

ボクも今年は、VR映像の演出をメインで覚えようと思っていたりしましたが、フォトグラメトリにもチャレンジしてみようと思います。実写VRコンテンツの次の技術は、「映像:演出/写真:ウォークスルー」がボクのテーマになりそうです。


開催まで1週間を切りました。
まだまだ席は空いてます。
HMDを持ってる方で、VR映像の演出に興味がある方、一緒に語り合いましょう!



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