本ブログの前身である「QTVR Diary」は、世界でも類を見ないパノラマ関連情報専門ブログとして、リソースの少ない日本だけでなく海外からも注目を浴び、国内外のメーカーからの情報やソリューションサンプルの提供を受け、パノラマ業界の専門情報をどこよりも早くお届けしていました。

今後ますます増え続けるパノラマのニーズに対応すべく、多くの方々にパノラマを楽しんで頂けるよう、様々な情報を今まで以上に発信してまいります。本ブログも引き続き、ご期待ください!


Kolorが会社清算を発表しました

ご無沙汰してます。
本日はとっても悲しいお知らせです。

パノラマ制作業界で貢献度が非常に大きいソフトウェアメーカーとしてかならず挙げられるのが、フランス郊外に拠点を構えて、時代の先端を駆け抜けていたのが、「GoPro | Kolor」でした。

2004年の創業以来、パノラマ合成フレームワーク「AutoStitch」のライセンス管理から始まり、様々な独自技術を開発し、業界発展に大いに貢献してきました。

そんなKolorが、2018年末をめどに、会社を清算することに決めたそうです。
そして本日2018年9月14日付けで、全ソフトウェアの販売を終了しています。


Kolor | Image-stitching and panoramic imagery experts
http://www.kolor.com/

パノラマ合成フレームワークの2大巨頭が「PanoramaTools」と「AutoStitch」。

この各商用GUIフロントエンドが「PTGui」と「AutopanoPro」でした。

360x180°全方位VRパノラマコンテンツを制作し始めたとき、真っ先に購入したのがPTGui(Win版)でした。2006年ぐらいかな?IntelMac上でWindowsを入れて、その上で動かしてたと思います。そしたらすぐにMac版が出たんです。そりゃ食いつきますよ、ネイティブで動くんですから!

そして暫くしてHDRパノラマに興味を持ち、AutopanoProを購入しました。購入バージョンは「1.4.2」でした(ユーザーページで確認しました)。2007〜2008年ぐらいだったと思います(記憶が曖昧ですし、Kolorオフィシャルのバージョン履歴は2.0からしか記述がありませんでした)。
当時、PTGuiにはHDR合成プログラムは実装されておらず、パノラマ合成と同時にHDR合成も出来るのは、AutoapnoProしか無かったんです。その中身のブレンドエンジンの「SmartBlend」は、今も普通にオープンソースとして配布されていますが、すべてがWindows用にビルドされているものばかり。唯一、AutopanoProがMac上でSmartBlendを実行できるソフトウェアだとわかり、すぐに買い求めて検証しまくってました。
実はMacでSmartBlendを使う方法は幾つかありますが、結局AutopanoGiga4で使うのが一番使い勝手が良いので、今でもたまに、SmartBlendの出力結果が相応しいと思われる被写体に対しては、AutopanoGiga4を使うことがあります。

ボク自身がKolorソフトウェア群の中で一番気に入ってるのが「PanotourPro」です。
krpanoのGUIフロントエンドというだけでなく、krpanoの機能を180%引き出すために簡便さを備えた、非常に優秀なソフトだと未だに思っています。
ボクのWeb用パノラマVRコンテンツ制作ワークフローは以下の通りです。


  1. PTGuiProでスティッチ

  2. PanoroutProでざっくりオーサリング

  3. テキストエディタでkrpanoXMLをスクラッチ編集


この中間に位置するPanotourProのおかげで、どれだけ作業が効率化出来ているか!本当にいつも助けられています。
PanotourPro 1.xでは日本語メニューになっていたかと思いますが、あの翻訳はボクの仕事でした。
で、PanotourPro2.xの日本語化も手を付けていたのですが、余りに膨大なリソース量に、ぜんぜん翻訳が進まず、手元にあるのは全体の1/4ぐらいで止まったままでした。やり遂げたかったなぁ。


またKolor躍進の立役者になった「AutopanoVideo」は、Kolor創業前のスタッフ達が持っていたGPU制御技術が発揮されたソフトウェアとして、この空前のVRブームの中での実写VR映像制作のファーストチョイスで今も各方面で使われています。

途中、日本人のスタッフもフランスの本社に勤務していたこともあり、日本との接点は非常に濃密だったと思います。


ケチが付いたなぁ、とボク自身が考えるのが"GoProの買収"でした。
ハリウッド界隈のVCに持って行った方が、健全な成長があったんじゃないかな、と今でも思ったりします。
今のGoPro FUSIONには、内部にAutopanoGiga/AutopanoVideoの技術がファームウェアに書き込まれていますが、それが何となく仇になったような気がします・

GIROCAMにしろFUSIONにしろ、Kolor資産のファームウェアは何か危うい気配が漂ってるんですよねぇ。何でかなぁ?
FusionのリリースからKolor清算まで日が浅いことから、このシナリオは誰が書いたのか、朧気ながら見えてくる気がします...な〜んて、憶測でモノを見てはいけませんね。


兎にも角にも、Kolorの廃業は残念で仕方ありません。

Kolorが管理しているオープンソースソフトウェア「ForgeJS」と「Papywizard - PAnoramic PYthon WIZARD」は、そのままオープンソースコミュニティが引き継いでくれるのでしょう。

PanotourProは、krpanoが引き継がないかなぁ?実際、krpanoのサイトでも販売してるし。

AutopanoGigaは別の企業に移行しても大丈夫やと思うけど、AutopanoVideoはかなり変態プログラムやし、よほどの会社じゃないと開発継続は難しいかもなぁ。

今後の経緯も目が離せません。


本日付で全ソフトウェアの販売が終了していることから、弊社ECサイト「Panoramania, STORE」からも、Kolor社ソフトウェアを全て引き上げました。
但し電話/メールサポートは、引き続き行っていこうと思います。
ソフトウェア購入者のライセンスは、Kolorの「ユーザーページ」にログインして、呼び出すことが可能です。2018年中は開くと思いますので、Kolorソフトウェアの購入者は、今一度ユーザーページにログインし、ライセンスキーを自身のPCの中に保存しておく(テキストファイルにコピペ!)ことをオススメします。


ああ、本当に残念でなりません。
一応、現役バリバリのソフトですので、ボク自身は暫くは使っていこうと思います。


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